女王様はクリームソーダを愛でる
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「私は友達を作るのが下手くそ」
「友達という関係でいられるのは相手のおかげ」
この話に纏わる思い出話をひとつ。
***
彼女へ初めて掛けた言葉は
「講習をしてください」でした。
素直に「会いたい」と言えば良かったのかもしれないけれど、私にはそれが出来ませんでした。
口実が必要でした。
代金を支払うつもりでいました。
友達になりたいなんて、口が裂けても言えませんでした。
でも彼女は、女王様は、かずさちゃんは、
「じゃあ1杯奢ってもらおうかな」
そうして私達は小さな水族館みたいな喫茶店でクリームソーダを愛でたのでした。
今月末でこの喫茶店は移転してしまうんだそう。
どうかもう一度あの場所で
友達とクリームソーダを…。

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